マレーシアへの入国制限が緩和されたのを受けて、2年3か月ぶりにクアラルンプールを再訪しました。時間のゆるす範囲で人に会ったり市内を巡ったりした中で、印象的だったことや観光に関連することをピックアップしてみます。
デジタル対応の徹底・キャッシュレス化
MySejahteraという政府のコロナ対応アプリがあらゆる場面で活用されており、健康ステイタスの提示や、ワクチン証明の登録、検査施設の予約など、全てここで一元管理されるしくみになっています。このほか、現金精算のできないパーキングが増えるなど、様々な場面でキャッシュレス化や非接触が進んだことを実感しました。
海外旅行の再開状況①:ヨーロッパとトルコが人気
行動制限令によって長らく禁止されていた国外観光旅行は、2021年10月11日よりワクチン接種完了を条件に解禁されています。これまでの様子について、富裕層リピーターを多く扱う大手旅行会社によると、渡航しやすい西ヨーロッパやトルコの人気が高く、都市部より自然豊かなデスティネーションが好まれているとのこと。
海外旅行の再開状況②:親族訪問
長らく海外の家族と離れていた人々の間では、レジャー旅行よりも「まずは家族と再会するために海外へ」というニーズが活発化しているように見受けました。私が今回お会いした範囲だけでも、4組が親族訪問の旅行をすでに手配済み。Aさんは「留学中の娘に会いにロンドンへ」、Bさんも同じく「ロンドンで働く妹に会いに」、Cさんは「夫の家族に会いにミラノへ」、日本人Dさんは「マレーシア人の夫と、昨年生まれた子供を連れて日本へ里帰り」とのこと。
いずれも「この機会にゆっくり周辺観光をする」といって2~3週間の休暇を予定していました。こうした親族訪問+アルファの旅行ニーズは当面継続するものと思われます。
以前に比べて約10%の円安
2年前は1万円で約370リンギット手に入ったのが、今回は約340リンギットで、約10%の円安です。幸い円生活者の私にはそれほどの影響は感じられませんが、マレーシア人にとってこの10%はなかなか魅力的に響くことでしょう。日本で1万円のホテルに泊まるとしたら30リンギット(約870円)安くなるわけですが、マレーシアで30リンギットあれば「マックのセットミールが3食買える」ので、なんだかとってもお得に聞こえるのです。
出入国者数のアンバランス
・往路はGW開始前だったせいか、成田空港(T2)は思った以上に閑散としていて、営業している飲食・ショッピング施設もごくわずか、JAL便の搭乗率はざっと4割程度でした。
・復路はC/Yクラスとも満席で、半数以上をミャンマーやネパールからの技能実習生が占め、日本人は全体の3割弱くらい。どうも他社便がキャンセルされた振替で流れてきたようですが、往路と復路のアンバランスは好ましくありませんね。
・なお、日本での入国にかかった時間は約3時間でした。昨年のパラオからの帰国時は2時間~2時間半、ある友人は5時間かかったそうで、到着時の状況によって所用時間が読めません。水際対策が緩和されればこのような事態にはならないと期待します。