【アセアン観光動向】域内4か国がMICEアライアンス構築

タイ、マレーシア、韓国、台湾が参画

アジアの4か国のMICE誘致組織による新たなアライアンス「アジア・コンベンション・アライアンス(ACA)」が設立された。

 

提唱したのはタイの2団体(Thailand Convention Bureau:TCEB、Thailand Incentive and Convention Association:TICA)で、ここにマレーシア(Malaysia Convention and Exhibition Bureau:MyCEB)、韓国(Seoul Tourism Organisation)台湾(Taiwan External Trade Development Council:TAITRA)が参画を表明。加盟国間でのMoUも交わされており、互いの連携強化や情報交換を行いながら、アジア域内でのコンベンション産業の促進に取り組むとしている。

提唱したタイのTCEBは、近距離の往来に向けた準備が進んでいることや各国の経済活性化策を踏まえて「コンベンション市場での早期回復が期待されることが今回のアライアンス発案に繋がった」と述べている。また、マレーシアのMyCEBは「域内のMICE市場活性化に向けて、加盟国間でローテーションしながら実施件数や共催会議を増やしたい」との意向と示している。

 

シンガポールは先行して”ハイブリッド型”コンベンションを実施

今回のアライアンスに名を連ねてはいないが、コロナ禍でいち早く観光支援策を展開してきたシンガポールでは、2020年秋から試験的にMICE案件の再開に乗り出している。なかでも毎年開催されてきた大型観光見本市の「ITBアジア」(2020年11月開催)は、リアル会場とオンライン配信を組み合わせたハイブリッド形式で実施され、国内外から約1000名が参加した。

 

その後の変異株の拡大で往来再開にはなお時間を要しているものの、観光回復の足掛かりとして注目されるMICE市場の動きは引き続きフォローしていく必要がありそうだ。